ずっと考えていた子どものための演奏会。いくつも考えを巡らせて、合わせもしたけど、できなかった演奏会もあったり。 やっと一つ、演奏会を開催することまでできました!!自分一人じゃこれはできない。本当に一緒にやってくれたメンバーには感謝しきれない! 子どものために何かをしたいと思い始めたのは、マンハイムで勉強してから。あの時期、ドイツは難民の受け入れで大変だった。そんな時、EMPの授業の一環で、難民の方が住むところに出向いて行って、子どもたちに音楽を通じてヨーロッパを知ってもらおう、というプロジェクトがあって、参加しました。(当時の記事を見つけました…!)https://interkulturelle-musikerziehung.de/2016/pdf/Musik%20verbindet%20Mannheim.pdf あの経験がなかったら、自分は「教育」という分野に全く興味を持てないまま過ごしていたと思う。 そう断言できるくらい、いろいろなことを学んだプロジェクトでした。子どもたちの吸収力、柔軟性、想像力…いろんなことが想像をはるかに超えていて、子どもたちと関わっていきたいと思うようになりました。 自分が母になって、自分が子どもに作ってあげられる環境の限界にも気づかされました。私が彼らにしてあげられることの少なさ。でも、いろいろなことを体験させてあげたい。いろいろなことを今のうちに教えてあげたい。 今の私にできるのは、私と同じように思っている他の家族に、自分の専門である音楽を提供する場所かな?と。 6歳以下の子どもが参加できるイベントってかなり少ない。でも、その6歳までの期間って本当に大切。もう、びっくりするくらいスポンジで、スーッと吸収していっちゃう。 だから、たくさんこの演奏会の機会を作って、いろいろな子どもたちに関わっていきたい。 歌うことって、まだ自分の気持ちがうまく伝えられない子どももできる。感情も伝えることができる。歌わなくても、音楽にのせて自由に身体を動かして、自分の思いを全身で表現することができる。 このSingsch mit üs?は全部、童謡で構成されています。このプロジェクトの目的は文化交流。フランス語、ドイツ語、日本語と三か国語の童謡を集めました。 童謡って、おもしろい。そこにはその国の人間性が垣間見える気がします。 今回、雨がテーマのスイスドイツ語・フランス語・日本語の曲をメドレーにしたのも取り上げたのですが、メロディーも歌詞も全然違う。 フランス語はやっぱり愛の歌。スイスドイツ語は情景を描く歌。日本語は人の物語。 留学してから、やっぱり育った国や話す言語って人間を作るうえで重要な要素の一つだな、と。童謡はそれが顕著に表れている気がします。もちろんその歌が作られたり、歌われていた時代背景もありますが。 まだまだ伝えたいことは山のようにあるのですが…まとめるのは苦手です。 ただ、言いたいのは、このプロジェクトがまず成功に終わって,本当にかかわってくれた皆様に感謝しています。 それから、これからも、いろいろなテーマでこのSingsch mit üs?を続けていこうと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします! singschmitues.ch 杏里
Category Archives: 演奏活動
2022年
早いものでもう2022年が終わろうとしています。スイスでは夏にコロナの制限がなくなったのもあるのか、完全にフリーランスになってからやっと演奏活動も形になってきたような気がします。 2022年の始まりは、コロナの制限で演奏会がキャンセルになってしまったので、それを思うと、随分と昔のことのように思います。そのあとは、Toniro Quintett、Duo DANKの活動がしっかりできて、そして、Singsch mit üs?がやっと演奏会ができそうなところまできて、充実した1年でした。 2022年に感じた個人的な課題は「宣伝」です。演奏会の企画面は、いろんな人の仕方を今年は勉強できて、すごく成長できたように思います。ただ、宣伝が全然できていない。その点は本当にもう反省しなければと…。なので久しぶりにFacebookを始めました。うまく活用できるように頑張ろうと思います。 2023年前半はSingsch mit üs?の演奏会が2月に入る予定です。それから、Toniro Quintettで演奏会、Duo DANKではまたEPICAの演奏会と録画・録音を予定しております。 個人レッスンも本格的に再開していこうと思っているので、その為の準備も頑張らないと!このブログの本来の目的も忘れたわけではないのですが…、本を読む時間、勉強する時間も欲しい! まだまだしたいことは沢山あります。あの人と演奏してみたいとか、あの曲演奏してみたいとか、こんな演奏会できないかな?とか…頭の中でたくさん渦巻いているものを、また来年も少しずつ解放してあげることができれば、嬉しいな。 2023年もどうぞよろしくお願いします。 杏里
EPICA
Duo DANKとしての活動を始めて早4年。チューリッヒでDianaと出会い、いろんな曲を試して、コンクールにも挑戦して、コンサートもして…。本当に「挑戦する」ことに楽しさと面白さを共有できるパートナーに出会えてこんなにも嬉しいことはありません。 今回のプロジェクトは、ニコライ・メットナー作曲ヴァイオリンソナタ第三番「エピカ」に挑戦します。(曲については後日またじっくり調べてから書こうと思います。)この曲、なんと…45分以上かかります。クラリネット奏者としては、かなり未知の世界です。体力・集中力、持つんだろうか?リードは果たして無事なんだろうか…。 クラリネットが入っている曲で、もちろん45分くらいの曲もありますが、ソナタで、休みがほとんどないっていうのは見たことがありません…。それでも、この曲に挑戦したかった理由は… この曲に惚れてしまいました。 本当にかっこいいし、面白い。吹けば吹くほど難しいし、ピアノとの掛け合いが楽しくなってきます。 この曲、最初に提案されたときは、「いやー…無理でしょう…」ってはっきり言って思いました。でも、とりあえずやってみようと楽譜をいざ読み始めると、一気に虜になりました。譜読み自体に数カ月かかり、こんなに時間がかかった譜読みははっきり言って初めてでした。それでも、最後まで粘って、やっと演奏会を企画して、お披露目まであと1か月半です。 ただ、まだ演奏会への期待よりも不安のほうが強いというのが正直な気持ちです。 あと1ヵ月半、できるだけのことをして、この大きな挑戦を大いに楽しみたいと思います。 まずはバーゼル。どうぞよろしくお願いします。 杏里
Sommerkonzerte 2022
木管五重奏≪Toniro≫が今夏、5回演奏会をします。 5月22日のバーゼルから始まり、7月22日のポスキアーヴォまで盛りだくさん。プログラムも大半ははじめての曲。とはいえ、まだ活動し始めて2年目のアンサンブル。これを機にどんどん精力的に活動できますように。 そして、Toniroのホームページに日本語も追加されました。Toniro 日本語よろしくお願いいたします。 杏里
Tōniro Quintett
2020年結成の Tōniro Quintett 。2019年暮れから「一緒にアンサンブルをしよう!」と主にフリーランスで活動している演奏家に声をかけて始まりました。2020年年始、コロナウィルスの流行がヨーロッパに来る少し前に初合わせ。その直後、ヨーロッパ全域がロックダウンに陥り、メンバーはスイスだけでなく隣国のフランス・ドイツに住んでいたので国境を渡れないし、外出自粛。管楽器の演奏もどのように感染に影響するかもわからず、すぐに活動はできなくなりました。 それでも、ずっと連絡を取り合い、夏が近づいて感染状況が落ち着き、練習場所も幸運なことに大きな部屋を借りれ、練習を続けてきました。 今、また感染が拡大しつつあるヨーロッパでどうなるかはわかりませんが、やっと演奏の場を持てそうな Tōniro Quintett 。私にとってこのコロナウイルスが流行している中でほとんど唯一といっていいほどの希望がこのアンサンブルでした。これからたくさんいろいろな場所で経験を積み、活動を発展させていきたいと思っております。 今はレパートリーを増やすこと、色々なジャンルの曲に挑戦しています。そして、その中からコンサートプログラムを組んでいく。私たちにしか出せない色がどんなものなのか、まだ絶賛探索中です。 どうぞ、これからの私たちをお楽しみに!! Web:https://www.toniro.ch/
ホームコンサート vol.2
FacebookとTwitterを一時休憩することにしたので、しばらくこのブログでも少し活動報告を書いていくことにしました! スイスではCovid-19が猛威を振るっているので、なかなか演奏活動は難しいですが、先週末、我が家に友人家族を招待してちょっとホームコンサートを開催し、夫婦デュオ Duo Kui’plong! での新しいレパートリーを披露しました。 新しい曲はショパン作曲の「幻想即興曲」。マリンバにすごくぴったりな曲。曲についてはまたいろいろと調べてここで紹介したいと思います。 その他には、それぞれのソロ曲とデュオでおなじみになった「熊蜂の飛行」を演奏しました。 自宅でのホームコンサートをするのは2回目。このコロナの状況下じゃなかったら始めなかったと思う企画。だけれど、これは続けていけたらいいな、と!また違った緊張を味わったり、笑いながら曲間を楽しんで…。 今後もちょっとずつデュオのレパートリーを増やしつつ、楽しいホームコンサートをまた企画したいな!と思っております。